鹿児島の夜を楽しむまち歩き
「着るのが難しそう」と思われがちな大島紬ですが、「大島紬着物レンタル紬貴(つむぎ)」で、気軽に体験できます。普段はなかなか着られないシックな装いで、歴史ある鹿児島の道を散策してみませんか。
大島紬を着て、ライトアップされた歴史と文化の道を散策
鹿児島県の伝統工芸品として有名な大島紬。優雅な光沢具合、軽くしなやかで、シワになりにくいのが特徴の絹織物で、着心地の良さはもちろん、夏は涼しく、冬は暖かいのが魅力です。「大島紬着物レンタル紬貴」で、まずは和装体験。着付けをしてくれるのは、その魅力を発信する和装スタイリストの池田恵子さん。「シックな色合いが多いイメージの大島紬ですが、白大島もあり、最近は明るい色味のバリエーションも増えています」と話します。この日はモデルの肌色に合わせて、やわらかな水色の紬をチョイス。袋帯ではなく、半幅帯2枚を使った新しいスタイリングの提案をしてくれました。15分程度で着付けが完了すると、鶴丸城跡のお堀沿いに続く散策コース「歴史と文化の道」を目指します。また、時季が合えば、周辺で開催されるイベントにもぜひ足を運んでみて。
【六月灯】
旧暦6月(現在は主に7月)に県内で行われる夏祭り。県民に〝ロッガッドー〟の呼び名で親しまれ、夏の風物詩となっています。7月中旬に開催される照国神社の六月灯は、最大の人出を誇るイベント。
【おぎおんさぁ】
悪疫(あくえき)退散、商売繁盛を祈願して、江戸時代から行われている伝統的な祭り。平成24年には鹿児島市の無形民俗文化財に指定され、目抜き通りを歩行者天国にして、総勢3000人の行列が練り歩く様は壮観。
開催日:例年7月(宵祭、本祭の2日間)
開催場所:宵祭(ウオーターフロントパーク、センテラススクエアほか)、本祭(天文館電車通り一帯)
【かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会】
桜島と錦江湾を背景に約1万5000発の花火が夜空を彩る九州最大級の花火大会。開催年ごとにアイデアを凝らした花火の演出が評判を呼んでいます。
開催日:8月下旬
開催時間:19時20分~20時40分(花火打ち上げは19時30分~)
開催場所:鹿児島港本港区
問い合わせ先:かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会実行委員会
TEL:099-808-3333(鹿児島市総合案内コールセンターサンサンコールかごしま)
【おはら祭】
毎年11月2日・3日に天文館周辺で開催される南九州最大の祭り。鹿児島を代表する「おはら節」や「鹿児島ハンヤ節」に合わせて練り踊る2万人を超える踊り連は圧巻。
開催日:11月2日・3日
TEL:099-808-3333(鹿児島市総合案内コールセンターサンサンコールかごしま)
プロフィール/サンディー・ユハスさん
ブタペスト出身のハンガリー人。2003年に来日後、2017年に鹿児島県に移住(同県唯一のハンガリー人)。姶良市のクリエイティブアドバイザー、観光開発審議会議員も兼任。ハンガリー記者クラブ「MUOSZ」の正会員。靴収集、格闘技観賞など多趣味。
サンディーさんコメント
「ハンガリーを代表して紬を着られることを楽しみにしてきました。自分でも紬を持っていますが、今日の体験で新しい紬の楽しさに目覚めました。帯締めの代わりに洋服用のベルトを使用したネオスタイルも新鮮でした」
[店舗データ]
【大島紬着物レンタル紬貴】鹿児島市易居町3-3Grace102号
城山の地で和食の粋を極めた郷土料理を!
歴史ある通りを散策した後は、その余韻に浸りながら緑豊かな自然が残る城山の麓にたたずむ「山映」へ。創業91年、風格と気品を感じる店構えののれんをくぐると、「上質な鹿児島の味を気軽に楽しんでもらいたい」という三代目女将の言葉通り、温かな雰囲気の空間が広がっています。天然鯛を扱い、塩と酒のみで調理する「鯛の潮汁」は同店の自慢。鯛・黒豚しゃぶしゃぶをはじめ、とんこつ、キビナゴ、さつま揚げ、地酒で作る伝統的な「さつま酒寿し」など、鹿児島ならではのメニューも。「お客様の楽しみのために、郷土の味を残していかなくては」という初代の思いが受け継がれた名店です。
【山映】鹿児島市城山町2-18